トピック / インバウンド

地図上で都道府県を見る

Putting Prefectures on the Map

2017年5月9日

このたびJapan Travelでは、県テンプレートをアップグレードしました。Japan Travelの昨今の取り組みについてご紹介するシリーズの第1弾として、私どもの自信作、県テンプレートの詳細をご紹介します。

Japan Travelは創設以来、進化し続けています。その間私たちは、ユーザーが日々何を求めているのか理解するよう努め、ユーザー行動を分析してきました。この分析は、サイトで提供する情報の文脈強化の改善に役立ちました。

例えば、

  • HTTPSユーザー位置情報を利用した、近隣のおすすめスポットの提供
  • 季節などの要因に基づくコンテンツの自動キュレーション
  • タイムリーなイベント情報表示

などで、これらはほんの一例です。

私たちは県ページの再設計にも同様の手法を取り入れ、今後も引き続き改善していくつもりです。

都道府県 v2.0

都道府県に関しては従来の手法を改め、広範なユーザー調査によって得られた情報に基づき、各ユーザーの個性や趣味嗜好に合った体験を提供できるように努めました。

あまり知られていない土地の感動的な情景

私たちは日本で人気のインバウンド旅行サイトを運営していますが、実のところサイト上で何に最も重点を置くべきか、確信できていませんでした。ユーザーが本当に求めているものは、一体何なのでしょう。マップでしょうか? 日本で何をすべきかのヒント? それとも実際に現地で買える物や価格の情報でしょうか?

そこで、私たちはHotjarという、実際にサイトを訪れる人がサイトで何を閲覧しているのかをヒートマップで見ることができる素晴らしいツールを導入しました。これにより、初めてサイトを訪れるビジターは視覚的な情報を好み、簡単な呼びかけによって行動が刺激されることがわかりました。

その結果に基づき、私たちはリアルタイムの天気など、簡単な文章とお役立ち情報で47都道府県の魅力に迫る、リキッドレイアウトのフルサイズヘッダーを導入しました。Hotjarの初期段階の調査結果では、画像と軽量機能の組み合わせによりクリック数が増え、今まで初訪問者が興味を持たなかった旅行先への継続的なサイトナビゲーション数が大幅に向上しました。

コンテンツに会話させる

ユーザーインタビューを通じて、サイトを訪れるユーザーにとっての最優先事項が、日本でできる「かっこいいこと」の発見と、ユニークなおすすめ探しであることを理解していた私たちは、これらの情報を前面に、そしてど真ん中に置きたいと考えていました。

これらの情報は、各都道府県の魅力を個別にハイライトする効果もあります。なぜなら、サイトユーザーは各都道府県が持つ、他とは違う独特な個性を知ることができるからです。

季節のスペシャル

私たちの “Things to Do” コーナーにおいても、シーズンに合わせてコンテンツが優先表示されるため、そのシーズンに合ったおすすめ情報を閲覧することができます。さらに、私たちは日本を訪れる観光客の増加にともない、日本 滞在中にサイトを利用する (サイトに頼る) ユーザーが増えたことから、トップページに最新イベント情報を載せています。

地方を宣伝する

日本の都道府県の強みは、その地域だけにある独特な観光地です。例えば、神社で有名な栃木県の日光、温泉と湖の絶景が素晴らしい神奈川県の箱根、冬のスポーツ愛好者に人気の北海道のニセコ、などです。これらは、一度訪れたら永遠に忘れられない観光地です。

これまで私たちは、このような地方の情報に必ずしも重点を置いてきませんでした。そのことから、今後は地方の人気観光地に着目し、重点的に情報を提供していくことにしました。初期段階のユーザーからのフィードバックは良好で、今後さらに改善していく予定です。

初めての訪問者を歓迎する

私たちのチームは東京にいますが、ユーザーは主に海外に在住しています。つまり、私たちのターゲットユーザーは、東京に住む私たちより、日本について知らない、分からないということです。この観点から、各都道府県に関する事実情報を的確に提供することが、新規訪問者に暖かく歓迎されたと思ってもらい、かつ、ページで見る情報を信頼に値すると感じてもらう不可欠なステップだと考えました。

私たちは、主要テンプレートのサイドバーに県テンプレートの全体セクションを置き、主要コンテンツを補完することにしました。これは既に読者が慣れ親しんでいるGoogle (ナレッジグラフ)やウィキペディアが採用している手法です。

しかし、この補完情報が邪魔になったり、ユーザーが本当に見たい、メインのおすすめ情報と競合しないように、モバイルでの動きを調整しました。

さらに、日本の地理に不慣れなユーザーのために、ビジュアルマップを追加しました。好奇心旺盛なユーザーは、日本を素早くナビゲートできるこのボーナス機能を、大いに楽しめることでしょう。調査の結果、この機能は早くもユーザーの人気を博しているようです。

コミュニティメンバーとの出会い

私たちのコミュニティメンバーは、サイト上で脚光をあびることを楽しんでいます。サイトユーザーが彼等の実名を知りたいと直接リクエストしてくることも、コミュニティメンバーのやる気を大いに向上させています。

私たちは、単に原稿に署名するだけでなく、さらに一歩進んで、各都道府県の地域エキスパートが誰なのか、どんな人物なのかをユーザーに知ってもらえるようにしました。

調査により、このような地域エキスパートの情報は、もっと自分の興味に関連したローカルコンテンツを探している人や、旅行関連の質問をしてみたいユーザーにとって、とても役に立つことが分かりました。何より、この地域エキスパート紹介機能は、私たちサイトの価値提案を強化し、私たちコミュニティの強みと、それを支える屋台骨の強さを今一度思い出してもらえる絶好の機能だといえます。

レスポンシブ化に向けて

近代のウェブにおいて、モバイルは大きなトレンドの一つであり、私たちのサイトにおいても最大成長領域の一つです。

私たちはモバイルファーストのアプローチにより、新しいサイトのデザインが、どのデバイスでもどんな場所からアクセスしても、美しく見えるようにしました。

ポータブル機器では、メインカラムの状態をシンプルかつ綺麗に維持しながら、各都道府県の補完情報をキャンバスの外からスライドインで閲覧できます。

読んでくれてありがとう、 トムのサイン

2017年5月9日 ::
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